ポポンデッタより発売された福岡市地下鉄2000系の試運転にあわせ、マイクロエースの福岡市地下鉄1000系(以下2種類)の試運転をしましたので、ご紹介いたします。
- マイクロエース <A7990> 福岡市営1000系・1次車・登場時 6両セット(01編成)メーカーHP 発売日:2017年12月 当センター1編成在籍
- マイクロエース <A7993> 福岡市営1000N系・初期更新車 6両セット(02編成)メーカーHP 発売日:2017年12月 当センター1編成在籍
1000系は、1980年代の製造から車齢40年を迎えるため、2024年度~2027年度にかけて導入される後継車両に置き換えが予定されており、最後の活躍を見せています。
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フロントマスク・ライト
マイクロエースの造形も手慣れたものとなっています。
正面のお顔も1000系そのものといった感じで、車高やスカートの形状なども実車の雰囲気を良く出しています。
一方、ライトの点灯状態は今一つです。
行先表示は非常に明るく点灯するものの、ヘッドライト・テールライトがかなり暗めとなっています。
こちらは、ヘッドライトの点灯状態です。
色味は黄色で、画像では比較的明るく見えますが、肉眼でみると結構暗めです。
左前面窓には、編成番号「01」が綺麗に印刷されており、福岡市営地下鉄のトップナンバーということがわかります。
こちらがテールライトの点灯状態です。
やはり、行先表示が非常に明るい一方、テールライトは暗めです。(肉眼で見ると暗いです。)
ヘッドライトが明るく映るように、シャッタースピードを遅くしました。
ただ、行先表示が異常な明るさとなり、テールライトへの光漏れも発生してしまいます。
こちらはテールライトの光がヘッドライトレンズから漏れてしまっています。。。
こちらの写真は、シャッタースピードを遅くしているため、ヘッドライトもテールライトも光漏れして見えますが、肉眼でみるとそもそも光が暗めなため、光漏れはほとんど目立ちません。(行先表示の明るさは肉眼でも目立ちます。。。)
不点灯ライトの分解整備
2017年12月の購入以降、ほとんど走らせることがなかったこちらの車両たち。
この度、久しぶりに走らせたところ、姪浜側先頭車の1501[Tc]のライトが点灯しません・・・
走行不良やライト不点灯といったことは、久しぶりに走行させるとよくあることですが、大体の場合、手で押したりツンツンしたりすると、根気がいる場合もありますが、かなりの確率で調子を取り戻すことが多いです。
福岡空港側の1502[T'c]も、最初はライト不点灯でしたが、少しだけ調整するとちゃんと点灯しました。
ちなみに、動力車のほうも、最初はウンともスンとも言わなかったのですが、根気強くツンツンしていると普通通り動いてくれるようになりました。
ただ、1501[Tc]だけは、どうにも調子を取り戻してくれません。
ということで、早速分解して原因を追究してみます。
2017年製ですので、当然ですが電球ではなくLED仕様です。
左から、ボディ、ライトユニット、床板パーツ(ライト基板)です。
それで、よく見てみると、ライト基板の足が床板の集電板に接していないようです。
なんでだろうな~と思ってライト基板を裏返してみると・・・
ライト基板の足が、明らかに内側に偏っているんです。(画像参照)
これでは、通電しないのでライトが点かないわけです。
なので、内側に偏っているライト基板の足を、力加減に工夫しながらゆっくりと外側に広げます。
力加減を誤ると、金属疲労により足の付け根が折れてしまうので注意です。
ライト基板の足をある程度広げたら、ライトユニットを組みなおして点灯チェックをします。
ちゃんと点灯するようになりました。
テールライトもちゃんと点灯してくれました。
これでヘッドライト・テールライトは大丈夫です。
あとは、ボディを組みなおせば一件落着です。
各車ディテール
1501 [Tc](ライト点灯)
姪浜側の制御車[Tc]です。
1001 [M1]
MM'ユニットのMです。(編成中のM1)
1101 [M'1](動力車)
MM'ユニットのM'です。(編成中のM'1)
動力車ですが、モーターカバーにうまいこと床下機器が表現されています。
モーターカバーがしっかりとしたブラックで、床下機器がグレーのため視覚的に立体感があります。
1002 [M2]
MM'ユニットのMです。(編成中のM2)
1102 [M'2]
MM'ユニットのM'です。(編成中のM'2)
こちらはトレーラー車のため、動力車である1101の床下と比べると、やはり立体感がかなりありますね!(当然ですが・・・)
1502 [T'c](ライト点灯)
福岡空港側の制御車[T'c]です。
屋根上と床下機器を俯瞰
屋根上は比較的すっきりしていますが、先頭車の各種アンテナやパンタ周りの各種パーツもいい感じで表現されています。
床下パーツはグリーンマックスのようなパーツの組み合わせではなく、TOMIXやKATOのように、各車別に床下パーツが作りこまれています。
ポポンデッタ 福岡市地下鉄2000系とざっくり比較
動力車の比較
ボディの構造、動力ユニットの構造など結構似ています。
モーターカバーには、床下機器部分が塗装されているのが両メーカーの特徴と言えます。
モーターカバーは、マイクロエースは成型色のブラックのまま、ポポンデッタは床面をグレーに塗装しているのが特徴です。
よく見ると、ボディガラスはマイクロエースが無色透明なクリアー、ポポンデッタは若干色味の入ったクリアーのようです。
メカイスパーツの室内灯支持部分を除いては、かなりの部分が似た構造になっているようです。
トレーラー車の比較
トレーラー車の構造も、両社とよく似ています。
動力車もそうですが、車端部にはTNカプラー取り付け用の突起が両車ともあります。
一番の違いは、台車の取り付け方です。
上のポポンデッタはネジ留めではなくスナップオン式となっています。下のマイクロエースはネジ留めとなっているのが特徴です。
ボディ屋根には、クーラーなどの屋根上機器を取り付ける穴がありますが、下のマイクロエースが接着剤仕様であるところを、ポポンデッタは接着剤を使わずハメコミとなっているようです。(もしかすると少量の接着剤を使っているかもしれませんが・・・)
あと、ポポンデッタはシートモケットのグリーンを塗装しているのに対し、マイクロエースはメカイス全体をシートモケット色で成型しています。(マイクロエースは室内パーツを細かく塗装している商品もありますが、1000系はこのような表現のようです)
パーツ留めの接着剤の有無、台車留めネジの有無を除けば、かなり似た構造かと思います。
連結面貫通扉
姪浜側から2両目、4両目の福岡空港側の妻面には、貫通扉が設置されています。
こちらは手前から、2000系21編成(品番6034 2段帯仕様)、2000系23編成(品番6035 3段帯仕様)、1000系01編成(品番A7990 1次車・登場時)、1000N系02編成(品番A7993 初期更新車)です。また、左が姪浜側、右が福岡空港側です。
姪浜側から2両目で切り離します。
2両目妻面には貫通扉が設置されています。
3両目には貫通扉はありません。
こちらは、姪浜側から2両目、福岡空港側の妻面アップです。実車同様の色味で表現されています。
ポポンデッタはガラスパーツがはめ込まれていますが、マイクロエースはガラスパーツのはめ込みはありません。
屋根上比較
上から手前から、1000N系02編成(品番A7993 初期更新車)、1000系01編成(品番A7990 1次車・登場時)、2000系23編成(品番6035 3段帯仕様)、2000系21編成(品番6034 2段帯仕様)です。(右が福岡空港側です。)
1000系と2000系ではクーラーの形状が大きく異なっていますね。
試運転(YouTube)
それでは、最後に試運転時の動画です。
20~30秒程度の動画ですので、よろしければお楽しみください。
それでは、ここまでお読みくださりありがとうございました。
パッケージ
最後に、パッケージの状態をみていきます。
マイクロエース標準のブックケースとなっています。紙スリーブも最近のものと変わりありません。
紙スリーブの裏面です。
毎度のことですが、対象年齢の記載と、中国製との記載がされています。
紙スリーブの背表紙です
ブックケース本体の背表紙です。
マイクロエースでおなじみの、車両のお顔がのったラベルシールと、バーコードシールが貼られています。
ブックケースも、マイクロエース標準のものです。
ブックケースの裏側です。
開封すると、いつもどおり、プチプチ、説明書やシールの封入物一式、車両保護シートとなっています。
右下には実車写真が掲載された三角コーナーが差し込まれています。
プチプチをとると、説明書が見えます。
説明書など封入物一式の裏には、車両保護シートが見えます。
修理申込表も封入されています。
行先表示シールです。
説明書等一式、車両保護シートを取ると、車両たちが現れます。
上から、1501[Tc]、1001[M1]、1101[M'1]、1002[M2]、1102[M'2]、1502[T'c]となっています。
車両ケース右下の付属パーツは、KATOカプラー交換用のアダプターとなっています。