TOMIX MicroAce

筑豊本線50系客車列車 マイクロエース・トミックス 競作2社を比較してみた(MicroAce A4336・TOMIX 98808)



先日、50系筑豊本線レッドトレインが、マイクロエースとトミックスから相次いで製品化されました。

いずれも冷房改造車のセットですが、TOMIXはオール50系+DD51、MicroAceが50系+スハフ12という商品構成で、随所に違いがみられます。


今回は、それぞれの特徴と違いを見ていき、皆さんにとってどちらの製品がおすすめなのかを考察したいと思います。





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今回ご紹介するMicroAceさんの商品です。50系5両とスハフ12の6両セットとなっています。

今回ご紹介するTOMIXさんの商品です。オール50系6両+DD51付きの7両セットとなっています。




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競作2社の商品構成、価格などの概要



まずは、競作2社のセット内容の概要を見ていきます。




両社のセット構成の違い


TOMIXは機関車1両+客車6両ですが客車はオール50系、MicroAceは客車のみの6両セットですが晩年連結されたスハフ12が組み込まれているのが大きな違いとなっています。

両社で異なる付属パーツの量


トミックスは付属パーツがかなり多く、工作が苦手な方は苦労しそうです。車番もインレタのため、購入時の状態では車番が一切付されていません。

一方、マイクロエースの付属パーツはかなりシンプルであり、言ってしまえば購入後に速攻で運転できる状態です。車番も印刷済みであるため、インレタの転写が苦手な方でも車番の表現を楽しめます。

大きく異なる価格設定


車両製品全般の特徴として、TOMIXやKATOの価格設定に対し、MicroAceやGreenMaxの価格設定は高めとなっています。

今回ご紹介する50系セットも、MicroAceは機関車なしの6両ですが、機関車付き7両のTOMIXの定価に対し、25%ほど高めの価格設定となっています。



T所長
T所長

トミックスもマイクロエースも一長一短ありますが、マイクロさんのお値段はお財布に痛いねぇ・・・




外観比較



両社のセット概要を確認したところで、車両そのものの外観を見ていきましょう。


オハフ50


サイドビュー



上がTOMIX、下がMicroAceです。
色味は、TOMIXは落ち着いた赤、マイクロエースは発色のよい赤、というイメージです。

TOMIXはJRマークのみ印刷済み、マイクロエースはJRマークに加え、車番、サボなども印刷済みでにぎやかな印象です。


屋根上から眺めてみます。
この画像ではわかりにくいですが、上のTOMIXの屋根上は完全にツルツル、MicroAceはベンチレーター撤去跡が表現されています。(後ほど掲載する画像がわかりやすいです。)


さきほどとは反対側のサイドビューです。
マイクロ-エスはシルバーシートマークも表現されているのがわかります。


TOMIXはサボや車番はないですが、そつなくカッチリとした作りで安心感があります。
MicroAceは塗装が若干モッサリとした印象ですが、車番やサボ、所属表記など見ていて楽しいです。




T所長
T所長

TOMIXの造形把握、MicroAceの印刷技術、メーカーの特徴がでている製品だと思います。




妻面



妻面を見てみます。
左がMicroAce、右がTOMIXとなります。

両社とも、貫通扉はガラスはめ込みであり、扉レール部分が銀色に色さしされています。
目を引くのがマイクロエースの幌枠。赤色に印刷されていて目を引くポイントです。また、架線注意をはじめ各種表記もにぎやかで楽しいです。


少し明るく撮影してみました。マイクロさんのオハフ50は編成最後尾のためダミーカプラー仕様です。

右側のトミックスは、やはり造形がカッチリしていますね。幌吊りのスプリングまで表現されていて芸が細かいです。
ライトケースの表現や銘板の表現なども、TOMIXの方が細かく表現されていると思います。


反対側の妻面です。





屋根上


JR九州の車両は、後年ベンチレーターを撤去し、屋根上がスッキリとしていました。

今回、両社の製品でもベンチレーターを撤去した姿で製品化されていますが、TOMIXがツルツル屋根、MicroAceはベンチレーター撤去跡を表現しているのが大きな違いです。

画像は左がマイクロエース、右がトミックスです。

暗めに撮影しないと、マイクロさんのベンチレーター撤去後が上手く画像に写りませんでした・・・
画像左のマイクロさんの屋根中央に、ポツポツと膨らみがある部分がベンチレーター撤去跡となります。



車高



画像は左がマイクロエース、右がトミックスです。
並べてみると違いに気づく程度ですが、マイクロエースの車高が微妙に高いのがわかります。



車高の違いを拡大してみました。
やはり、マイクロさんの方が少し車高が高いですね。

車体色も、左のマイクロさんの発色が良く、トミックスが落ち着いている印象です。



反対側で並べてみました。
先ほどと逆で、左がTOMIX、右がMicroAceとなります。

やっぱり右のマイクロさんの車高が高いですね。

あと、マイクロさんは乗務員室扉の窓に「乗務員室」と表現されています。ここも芸が細かく楽しいです。




オハ50


サイドビュー



上がTOMIX、下がMicroAceです。
オハフ50と同様、色味はTOMIXは落ち着いた赤、マイクロエースは発色のよい赤、というイメージです。

オハ50にはJRマークがないため、TOMIXの側面は一切なんの印刷もない赤一色、マイクロエースは車番、サボなどもが印刷済みとなっています。


屋根上から眺めてみます。
この画像ではわかりにくいですが、上のTOMIXの屋根上は完全にツルツル、MicroAceはベンチレーター撤去跡が表現されています。(後ほど掲載する画像がわかりやすいです。)



反対側のサイドビューです。
TOMIXはのっぺらぼう、マイクロさんは車番とサボ、所属表記に加え、シルバーシートマークまで印刷済みですね。





妻面



左がマイクロエース、右がトミックスです。

マイクロエースは検査証票などが印刷されていて実感的です。また、幌枠が赤色塗装、貫通扉はクリームで表現されています。なお、貫通扉のガラスははめ込まれていません。

妻面窓の表現は、トミックスはサッシ表現がキッチリしていて実感的です。貫通扉のガラスもはめ込みで表現されています。
一方、マイクロエースも窓の表現はされていますが、表現が少し甘い印象があります。


反対側の妻面です。今度は左がTOMIX、右がMicroAceです。
両社とも、妻面窓が埋められた表現がなされています。



屋根上



オハフ50と同じく、オハ50もベンチレーターが撤去されています。

画像左のマイクロさんの屋根中央に、ポツポツと膨らみがある部分がベンチレーター撤去跡となります。



連結面間隔



TOMIX


アーノルドカプラーでの連結です。
走らせていればそこまで気になりませんが、まじまじと見ると連結面間隔は広めです。。。


MicroAce


マイクロエースもアーノルドカプラーですが、トミックスよりも明らかに連結面間隔は狭いです。
この連結面間隔であれば、個人的にはアーノルドでも特に気になりません。




まとめ



車番やサボ、各種表記


トミックスは車番もインレタのため、ご自身で加工(転写)する必要があります。

マイクロエースさんは、車番が印刷済みであることに加え、サボや各種表記も印刷済み、妻面の各種表記や幌枠の赤色塗装など、細かな部分で印刷表現が豊かです。

塗装や造形


塗装や造形は、TOMIXの50系はカッチリとした印象であるのに対し、MicroAceの50系はモールド表現や塗装などは多少モッサリしている印象です。

50系の車体色はTOMIXは落ち着いた赤、MicroAceは鮮やかな赤色であり、好みが分かれるかもしれません。

連結面間隔


マイクロエースの連結面間隔は気になりませんが、トミックスは広いな、という感じです。

価格


筑豊本線の50系客車列車の晩年を再現されたい方にはいい商品だと思いますが、気になるのはお値段。。。

マイクロさんが客車6両で定価31,790円、トミックスさんがDD51+客車6両で定価25,300円。

T所長
T所長

マイクロは、お財布に厳しいっす。


結局どっちがオススメなの?


最晩年を再現することに拘らなければ、動力もありカッチリ仕上げてお値段も安いTOMIXに軍配が上がりそうです。

一方、マイクロさんは目玉のスハフ12と各種表記や幌枠の赤色など、細かな部分に手が入れられており、パーツ取付が苦手な方や、細かな印刷表現を楽しみたい方には(価格を除いては)いい商品です。。

T所長
T所長

造形や価格重視ならTOMIXがオススメ。
お財布に余裕がある場合や、スハフ12や印刷表現を楽しみたいならマイクロエースもいい商品です。






今回は、以上となります。
それでは、ここまでお読みくださりありがとうございました。





商品を探す

今回ご紹介したTOMIXさんの商品です。オール50系6両+DD51付きの7両セットとなっています。

今回ご紹介したMicroAceさんの商品です。50系5両とスハフ12の6両セットとなっています。




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